損害賠償ウラ事情〜保険会社はどのラインで示談に応じるか

◆一口に損害賠償額といってもそこにはいろいろなゾーンが存在します。

 

ゾーンA   ゾーンB  ゾーンC         ゾーンD   ゾーンE
 過少払い  文書作成で獲得範囲  文書作成で獲得可能範囲   調停・訴訟等による獲得範囲  過大払い
 

 

上記の区切りの線は

@(ゾーンAとゾーンBの区切り)は保険会社初回提示額

A(ゾーンBとゾーンCの区切り)は保険会社支払い上限額

B(ゾーンCとゾーンDの区切り)は保険会社支払い最高額

C(ゾーンDとゾーンEの区切り)は裁判基準(日弁連赤い本基準)

 

ゾーンAは不払いを指摘される範囲です。かつては保険会社は気が付いていても、請求が

ないと、この範囲でも示談してしまうことがありましたが、金融庁による不払い指摘以来、

保険会社も各社、このラインを下回らないようなチェック態勢を構築しております。

(保険会社時代に内部業務監査やJ−SOX 監査業務で全国をまわっていた時には

このようなことがないか、またちゃんとした支払備金を積んでいるかをチェックして回りました)

現在会社ぐるみでこのようなことを行うことはないとは思いますが、それでも担当者の知識不足等

で起きてしまうことがないとはいえません。

 

ゾーンBは保険会社の担当者の基準内で解決可能な範囲です。

最初は損害賠償の下限、つまり@のラインで、保険会社から示談金額の提示が

なされるのが一般的です。

一般の被害者はこの額は決まっていて動かないものと思いがちで、そのまま

示談してしまうことも多いと思いますが、少なくともこのゾーンの上限の額は

損害賠償請求書を作成することなどにより、獲得することができます

 

ゾーンCは行政書士がその事案にとって適切な損害賠償額計算書や請求理由や資料を

作成、被害者がそれを保険会社に提出したりすることにより、 保険会社としては、その決裁者の判断で解決が可能な範囲です。

かつて保険会社で保険金支払い業務の決裁をしていた時は、この金額の判断を行っておりました。

保険会社はきちんとした理由と資料があれば、たいていは解決を優先して考えます。よって

当事務所の作成した損害賠償請求書の金額がそのまま採用され、解決に至る場合が多いです。

 このゾーンは、争い事にしないで、保険会社との間で解決できる上限部分と考えていいでしょう。

 

ゾーンDはこれを超えた請求がなされた場合で、このゾーンになると保険会社も

法律上の賠償責任を確定させるために弁護士を入れてきます。紛争性があるため

請求者側も弁護士に依頼せざるを得ない部分ですので当事者が費用倒れにならない

ように 裁判基準では慰謝料等が多少高めに設定されています。

 

ゾーンEは過大払いになる場合です。あまりないケースですが、まれに担当者の

計算ミスや入力ミスにより生ずることがあります。これも、事故を起こさない保険契約者

の保険料に跳ね返るため、金融庁に指摘されてしまいます。

 

 

 

 

 

損害賠償ウラ事情〜争い事にせずに賠償額をアップさせるには

被害者の立場になれば、交通事故でさまざまな苦労や我慢をされている中で

起こってしまったことは仕方ないけれど、せめて損害賠償はなるべく多くもらいたい

と考えるのが人情です。

 

交通事故の損害賠償は民事問題であり、損害賠償のゾーンには幅があります。

日本の法律は当事者主義を採っており、資料等を提示し、説得力のある有利な主張をした

者は、それだけ上限の賠償額を得られる可能性が高まります。

 

交通事故で言えば、まずは後遺障害の等級がアップすることが、賠償額をアップさせる

最上の手段であることは間違いありません。

また、等級が同じ場合でも、保険会社に資料等を提示し、説得力のある有利な主張をすれば

それだけ賠償額はアップしていきます。

特に後遺障害等級が認定になった事案は逸失利益をどのような資料、計算で

請求するかで大きく賠償額が変わったことは何度もあります。

過失がないのに自賠責の保険金額で計算されている場合は大きくアップする

可能性が大です。

 

保険会社はきちんとした資料や理由があれば、その権限の中でなるべく

争うよりは解決の道を選びます。

 

少しでもお困りのことや疑問に思うことがありましたなら相談をお勧めします。

 

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